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デザインコラム

 デザイン価格について

 

デザイン料金について、疑問をもっておられる方も数多いと思います。長年この業界で仕事をさせていただいていますが、同業者の間でも料金設定の方法に一定の基準は作られていないと言えます。たとえば、印刷料金の場合だと全く同じ条件で見積を依頼すれば、A社・B社・C社の価格が一面的にではありますが公平に比較ができます。しかし、創造性が求められるデザイン企画制作においては、発注内容や企画内容および制作スタッフの選定により大きく料金が違ってくることがあります。
このデザイン料金がどのように算出されるのか、おおまかですが書いてみたいと思います。

 


 見積りの項目と価格範囲

 

■企画(プランニング)料


●どのように作ったら良いかわからない、一から企画提案してほしいなど、制作のコンセプトやプラン創りから依頼された場合。制作のための資料提供がなく依頼された場合など。
●担当スタッフ:プランナー/クリエイティブディレクター
☆印刷物の場合、企画(プランニング)料は企画ディレクション料に含ませてトータルに見積りされることがあります。
○目安価格:トータル制作費の10%〜20%程度(担当スタッフのプランニング技術料、経費などを総合的に算出し、トータル制作費に対する割り合い(%)を決めます。)

 


■企画ディレクション料


●企画(プランニング)されたものを実現させるために、打ち合わせや提案・調整を行い制作をスムーズに進行および完成へ導きます。
●担当スタッフ:クリエイティブディレクター/アートディレクター
○目安価格:トータル制作費の10%〜20%程度(担当スタッフのディレクション技術料及びそれにかかる時間、経費などを総合的に算出し、トータル制作費に対する割り合い(%)を決めます。)

 


■デザインレイアウト料


●ディレクターの指示によりデザインレイアウトを制作します。
●担当スタッフ:デザイナー
☆印刷物の場合「1ページ当たりの価格×制作ページ数」で算出します。表紙や見開きのメインページなど別途で算出される場合もあります。
○目安価格:デザインの要求レベルや制作ページ数により、1ページ当たりの制作単価に格差が出ます。ページ単価算出の基準は「1ページ当たりの制作時間×制作スタッフの時間給(技術料)+経費」。

 


■営業管理料


●クライアントと制作スタッフの連絡調整業務を行います。
●担当スタッフ:制作営業
○目安価格:トータル制作費の10%以内

 


【その他別途にかかる費用】

■コピーライティング


●制作物内にコピーライティングや取材などが生じた場合
●担当スタッフ:コピーライター
☆制作物により、コピーが必要な場合とそうでない場合があります。取材などが多い編集物には「ページ数×ページ単価」「取材+コピー×件数」と言うような算出方法がとられます。出張取材の場合、出張費および交通費が加算されます。

 


■撮影料


●制作物内に写真撮影が生じた場合
●担当スタッフ:フォトグラファー
☆イメージ撮影、商品撮影、モデル撮影、現場撮影などがあります。
撮影料は、
1. 時間拘束:半日、1日(現場及び出張撮影に用いられる算出方法)
 ○目安価格:半日拘束/25000円〜、1日拘束/45000円〜(フォトグラファー1名の場合)
2. テーマ毎(イメージ撮影に多く用いられる算出方法)
 ○目安価格:1テーマの撮影時間と撮影点数で決められることが多いようです。
3. 1カット×撮影点数(商品撮影に多く用いられる算出方法)
 ○目安価格:1カット当たりの撮影時間と撮影点数で決められることが多いようです。
出張取材の場合、出張費および交通費が加算されます。
スタジオ撮影には、スタジオ使用料、モデル依頼には、モデル料が必要になります。
また、撮影にディレクションが必要な場合や数名のチームで撮影する場合もあり、撮影料は状況に応じて変わってきます。

 


■イラストレーション料


●制作物内にイラストレーションを使用する場合
●担当スタッフ:イラストレーター/デザイナー
☆イラストには、様々なタッチや分類があり、価格もまちまちです。だだ、見積の目安として、プロに依頼した場合の制作時間及び日数を割り出すことでその価格が妥当かが判断できます。(※この場合、依頼する内容が決定していることが条件になります。創造性が高くなる、次の項目のオリジナルビジュアル作成の範疇ではない場合です)
○目安価格:名刺サイズ1カット/4000円〜8000円、A4サイズ/35000円〜50000円

 


■オリジナルビジュアル作成料


●制作物内にオブジェやCGなどのビジュアルを作成の場合
●担当スタッフ:イラストレーター/デザイナー/その他
☆たとえば、人物のクラフトを創り撮影して使用するとか、オリジナルキャラクターやCGを創り使用するなどの場合、制作する作家のネームバリューや制作時間、難易度により料金は全く違ってきます。また、出来上がった後の修正などで修正料金がかかり予算オーバーと言ったことは多々あります。版権の問題も確認が必要です。事前の打合せは慎重に行ってください。

 


■レンタル写真データ料


●制作物内にレンタル写真データを使用する場合
☆レンタルポジにも様々な価格帯があります。
通常パンフの場合、表紙使用で35000円程度ですが、ライブラリーによっては、写真価格のランク分けや使用サイズ、制作部数で料金が違ったりします。また、カレンダー、ポスター使用などは、高料金に設定されています。

 


■素材集及び買い取りポジ


●ビジュアルにかける予算が少ない場合。
☆安くて豊富なデザイン素材がそろっていることから、レンタルポジに変わって使用されています。独占使用ではないため様々なところで使われる可能性があり、オリジナル性を求める場合、注意する必要があります。10000〜20000円台が最も多く、5〜8万といった高額の素材集まで出ています。

印刷物制作の見積の場合だいたい以上のような項目に分けられます。目安価格はあくまでも参考価格です。発注前には必ず見積を取られることをお勧めいたします。

 

 
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